歌唱において声量があることが、よく通る声だと思いがちですが
よく通る声、演奏に埋もれない声の正体は声量ではなく倍音です。
大きな声を出すだけではうるさい声になってしまいます。
倍音を出すための基本
豊かな倍音を含む声を作るには基本的なトレーニングが欠かせません。まず、腹式呼吸を意識しましょう。お腹を使って息を吸い込むことで、声を支える力が養われます。
発声練習などで、声道を正しく作ることで倍音は生まれます。
倍音とは何か?
声には一つの音だけではなく様々な音程が重なってが出ています。
一つの音を聞いてるようで、実はいくつもの層になった音を含めて一つの音として認識してます。
この倍音は楽器や、ブザー音、動物の声、風の音など、生活の中で聞いているほとんどの音に含まれます。
その中でも人間の声は、特に多くの倍音を含んでいます。
音の高さはヘルツで表示されます。
88鍵盤の一番低い「ラ」の音は27.5ヘルツ、一番高い「ド」の音は4186.009ヘルツです。
歌でよく使われる声の高さは160ヘルツから650ヘルツ
くらいです。
メロディーの音程としては160ヘルツから650ヘルツ
くらいなのですが、よく通る声の倍音は
音の高さに関係なく3000ヘルツあたりの倍音が強く出ています。
これは多くのプロの歌手の声に共通する特徴です。
3000ヘルツくらいの声の成分が、楽器の演奏を飛び越えて上から飛んできます。
プロの歌手の歌声は、上の方から聞こえてくると感じたことはありませんか?
これは「シンガーズフォルマント」とも言いますが、
シンガーズフォルマントに関しては、またの機会に説明します。
倍音が豊かな声はとても魅力的な声なのです。

倍音の種類
倍音には「整数次倍音」と「非整数次倍音」の2種類があります。
「整数次倍音」とはの基本となる周波数(基音)に対して、整数倍(2倍、3倍、4倍、5倍‥)の周波数を持つ音成分のことです。一つの音を聞いてるようで実は和音のような音になっています。
「非整数次倍音」とはの基本となる周波数(基音)に対して「整数次倍音」とは違って整数倍ではない、不規則な周波数の音が重なる音成分のことです。
ノイズ成分を含むと「非整数次倍音」を含むことになります。
人の声は「整数次倍音」と「非整数次倍音」の両方を含みますが
人によって特徴が変わってきます。
みたいな感じですが、両方が混在していることで心地よい魅力的な声になります。
効果的なボイトレの方法
理想的な倍音を出すためには、正しい呼吸と正しい発声が必要です。
まず、腹式呼吸を習得してください。
次に、発声練習です。
倍音を含む声はただ「あ〜」と発声すれば出せる訳ではありません。
声に圧をかけて閉じ込めてから外に出す必要があります。
そこで鼻を摘んだ発声が効果的な練習となります。
地声で出しやすい音の高さで良いので「あ〜」とまっすぐ伸ばします。
その時に、鼻を指で摘んでください。
口からまっすぐ出す声ではなく、鼻づまりの声になるように、鼻に向かって声を当ててください。
鼻づまりの声が出せたら、その声が圧がかかり倍音を含んだ声です。
腹式呼吸を意識して鼻を摘んだまま低い声や高い声を出してみてください。
鼻をつまむことで、声の響きが口の外ではなく、口の中や、鼻腔に感じられたら、成功です。
鼻をつままなくても出来るようになったら、倍音の豊かな声になります。
倍音の確認の仕方
自身の声が倍音を含んでるかどうかを調べるには
いくつかの方法がありますが
簡易的な方法としては
スマホのアプリで「スペクトラム アナライザー」と言うものがあるので使ってみてください。

プロの指導の必要性
倍音について簡単に説明しましたが、
なかなか理解すること、ましてや自身の声の判断は難しいと思います。
そこで、その知識のあるプロの指導者に自身の声の倍音を測定してもらえると良いかもしれません。
まとめ
声量のある声は一般的には良いとされていますが
だた大きいだけの声はうるさい声になってしまいます。
プロの歌手はそんなに大きな声では歌ってません。
大きな声を出さなくても、正しく発声された声には豊かな倍音を含んでいるため、とてもよく通る魅力的な声になります。


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